「璃紗が、ノーパン……ああ、璃紗がノーパンだなんて♡」
「大事なことだから、よ……ああ、璃紗がノーパン……ノーパン……♡」
「やめてよぉ、それじゃ今、私がノーパンみたいじゃない」
「興奮せずにいられないわ。麻衣さま、もっと詳しく教えてください」
「急に美夜ちゃんも、やる気が出てきたみたいね。良かったじゃない、璃紗ちゃん♪」
「よくないですっ! もう動機が不純なんだから……」
「それで麻衣さま、璃紗のノーパンについてですが……」
「大声やめてっ! 他の人がそこだけ聞いたら、なんだと思われるじゃない」
「璃紗ちゃん、顔真っ赤になってるわよ……くすくす」
「ううううっ……麻衣さま、本当にこれ、下着つけないで履くものなんですか?」
「じゃあじゃあ……それでも下着をつけて履いたら……」
「それは変ね、それは変よ、璃紗。ミカ女の淑女には似合わない醜態よ」
「……美夜は冷静に切り返さないで。でも薄いやつなら、ちょっと透けてもわからないんじゃ」
「レーパン自体、ノーパンで履くことを前提にしてるからねー。それに下着をつけちゃうと、股ずれになっちゃう可能性もあるわ」
「下着とレーパンが別々に動いてしまうのが、その原因なんですって、璃紗」
「はふっ……なんか退屈。麻衣、そろそろ帰ら……うわぁ」
「帰らせません、玲緒さま! 麻衣さまのレーパン話が終わるまで、一歩だって外に出しませんから」
「な、なによ、綾瀬美夜! ムダに凄んだって、怖くなんかないんだからぁ」
「ともかく、それを履いてさえいれば、自転車に長時間乗っても、璃紗の股間は安全なんですね♡」
「心配するわよ。愛しい璃紗の股間に何か問題があったら、夜のラヴタイムが……」
「え、エロス……綾瀬美夜が、エロの権化に見えるわ……」
「んー、でもやっぱりお勧めしたいわ。自転車ダイエットは激しくはないけれど、それなりに長時間は、続けた方が良いからね」
「そうよ、璃紗。ダイエットしたいなら、ノーパンでレーパンよ♡」
「レーパンの他にもね、長時間自転車に乗るときは……あっ、ロングライドっていうんだけど、そのときは股間にクリームを塗る人もいるわ」
「こ、股間に、クリーム……なんてイヤらしい! いえ、でも璃紗の股間のためよね……じゅるり!」
「そのクリーム、是非わたくしに塗らせて、ぬりぬりさせて♡」
「あははははっ、でも1~2時間くらいの走りなら、別にいらないけどね」
「いえいえ、璃紗は初心者だから、毎回きっちり塗った方がいいんじゃないかしら、ぬりぬり♡」
「ちょっと美夜! その手つき、止めなさいってば!」
「も、もう! ……そもそも、まだ自転車ダイエットを始めるって、決めたわけじゃないから……」
「あら、さっきまではあんなに熱心に、麻衣さまの話を聞いていたのに?」
「それは、そうだけど……なんていうか、恥ずかしいっていうか……」
「こんな良いことずくめのダイエット、夢みたいなんて言ってたじゃない」
「でもやるべきよ、璃紗! 激しい運動は苦手だけど、ちゃんと計算しながらコツコツやる方法は、優等生の璃紗にぴったりじゃない」
「ここまで話を聞いて、やらないなんて勿体ないわ……クリームだってわたくしが毎回塗ってあげるから♡」
「なにどさくさに紛れて、恥ずかしいこと言っているのよ」
「なんだかわからないけど、安曇璃紗はさっさと決めて、話を終わらせてちょうだい。じゃないとワタシと麻衣、帰れないじゃない」
(もう……美夜の頭の中は、ノーパンでいっぱいじゃない)
「それに……璃紗の履いたレーパン……ふふふっ、新たなコレクションに加えるに相応しいわ……ブツブツ……」
「んっ? なんか美夜、とんでもないことを言ったような……」
「いいえ、何も言ってないわよ。さあ璃紗、そろそろ決断を」
「もう、決断力ないのね、璃紗は……こうなったら!」
「はぁ? だって美夜、ダイエットする必要なんてないじゃない」
「麻衣さまの話を聞いているうちにね、ちょっとやりたくなったの」
「でもそれ、いいかも。一人より二人の方が、長続きするわ」
「美夜ちゃんと一緒なら、璃紗ちゃんも楽しいんじゃないかしら?」
「そ、それは……そう、かも……なんか2人で自転車で走るのって、ちょっとデートっぽいし……」
(美夜の下心は、見え見えだけど……2人一緒なら、多少恥ずかしさはなくなるかも)
「それにダイエットはね、仲間がいる方が良い刺激にもなるわ」
「ふふふっ、そうなったら一度、わたしの自転車に乗ってみる? 璃紗ちゃん」
「もちろんよ。乗ってみたら璃紗ちゃんも、自転車の魅力にもっとハマるかもしれないし」
「……まーい、話終わったんでしょう? 帰ろうよー」
「あらあら、玲緒もすっかり飽きちゃったみたいだし。じゃあ、ここで解散しましょうか」
「あっ、もうこんな時間だったんですね。今日はありがとうございました、麻衣さま」
「じゃーね。ワタシ、コンビニでお菓子、買って帰るわ」
「ちょっと待ちなさい、玲緒っ! それじゃごきげんよう、璃紗ちゃん、美夜ちゃん」
「ごきげんよう………………んふふっ、これで次回予告は、璃紗のドキドキノーパン初体験かしら♡」